2/24/2009


エリザベス・シェパードを発掘したカナダの<DO RIGHT MUSIC>から、これまでとはテイストの異なる、しかしながら何ともフレッシュな女性アーティストのアルバムがリリースされましたので、紹介させていただきます。

彼女の名前はヴァレリー・ゴア。

今回が二枚目のアルバム(タイトルは『Avalanche To Wandering Bear』)なのですが、これがジャズをベースにしつつ、SSW、フォークから古きよき時代のノスタルジック・ポップまでをユルりとミクスチャーさせた絶妙な湯加減で、聴きこむほどにクセになる、何とも味わい深い作品なのです。

(色々と混ぜ合わさってはいますが、M4"Scared"とかはモロにカーリン・クロッグへのオマージュですし、ジャズ的な要素が強い気は、します)

先日はi tunesの無料シングル・ダウンロードでもトップ・ページで紹介されていましたので、そこで彼女のことを知った方も多いかもしれません。

ジョニ・ミッチェル、マリア・マルダー、ジュリー・ドワロン、キャット・パワー、ファイスト、ヤエル・ナイム、果てはジュリア・フォーダムまで、引き合いに出されるアーティストも様々で、その振れ幅の広さが、イコール彼女の音楽的な懐の深さ、可能性の大きさを表しているような気がするのですが、さていかがでしょうか。

www.valerygore.com



同じくDO RIGHTからは、人気アフロビート・ユニット、SOUL JAZZ ORCHESTRAの最新作『Manifesto』も発売中です。相変わらずコシの強い粘りのきいたビートと、様々な要素が見え隠れするこの素晴らしいハイブリット感覚。またも鉄板の仕上がりです!



ジャケ右下は、全然関係ないですがファーサイドのBOBBY EVANS MIX。「全曲持ってるよ!」というヤヴォなツッコミはナシにして、いや、これは誰でも楽しめるでしょう。鼻毛ボーボーなデビュー・アルバム『Bizarre Ride II the Pharcyde』とJAY DEEによってそれが端正に刈り込まれた『Labcabincalifornia』という二枚のクラシックスの美味しいところを総取りしつつ、レアなリミックスのスパイスを隠し味に振りかけた、どうにもこころニクい一枚です。

しっかし最近のDelicious Vinylは色々と手を変え品を変え、頑張ってますね。



(K)

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